仕上げ

テスト燃焼で入ったひび割れの修正

テスト燃焼で入ったひび割れの修理をします。
やはりもっと慣らし運転の期間を長引かせるべきだったか…?
どちらにしても多少がひびが入ることを想定していたので、
ひびを修正してから窯の回りを囲っていく作業をします。

アサヒキャスターを埋め込んでいきます。

修正完了

ブロックを積んで断熱材を入れる

ここから長い長いブロック積みが始まります。

①2段積んだら横筋に鉄筋を入れていきます。
②前面のブロックとレンガの隙間にレンガを入れて固めます。
③燃焼室の外側にイソウールを巻きます。
④イソウールとブロックの間に砂を詰めます。小さいガラも入れました。
⑤上部はイソウールを二重で囲います。
⑥二重で囲い終えたところ
⑦イソウールをホイルで囲います。大体二重~三重になるように念入りに。
⑧アルミは大きいホッチキスで止めていますが、剥がれてこないようにホイルの上から網で囲います。
⑨最上段までブロックを積みます。
⑩前面の隙間(ブロックと本体の間の細い所)にレンガを入れていきます。
⑪ブロック&レンガ積み完了。
⑫上から見たところ
⑬上からどんどん砂を入れる。この砂も断熱材となる。
⑭砂が上端まで詰まったら網を被せておく(猫のトイレにならないように)。万が一のメンテナンスの時のために固定の蓋はしない。

塗装で仕上げる

いよいよ塗装で仕上げれば完成です。

①塗料がしっかりと乗るよう、下地(シーラー)を塗ります。
②塗料を塗る時はコテ板があると便利。この板に塗料を乗せて塗り広げていきます。
③10年以上も前に使用した時に余ったスペイン産の塗料「センプラム」を使用。
④全体を二度塗りします。
⑤完成!!

 

反省点

実はこの仕上げの段階で一番後悔したことがあります。
それは断熱材の入れ方。
写真の赤い部分(焼き床)をイソウールで囲わなかったことです。

赤い部分は焼き床なのでかなり熱くなります。
しかもブロックとの距離が近いので熱がブロックに伝わりやすいのに、なぜここを断熱材で囲わなかったんだろう…と。

この窯が完成したのが真夏だったのですが、燃焼させてから数時間後にこの赤い部分の外側にあたるブロック部分がポワーンと温かくなり、それに気付きました。

後ろより横の方が温かくなります。ブロックとの隙間が狭いからだと思います。
全体的にイソウールとホイルと砂の断熱層は思っていた以上に良く断熱ができていて、冬は全く温度を感じないほど優秀です。
ですが真夏だとこの赤い部分の周りだけが燃焼し始めた数時間後にほんのり温かくなります。
触れないほど熱い温度にはなりませんが、もしブロックが劣化するとしたらこの部分からかもしれません。
ここさえイソウールで囲っていたら…と、一番後悔したことでした。

ちなみにイソウールは…
耐火度1260度 幅600mm×長さ7200mm×厚さ12.5mmを使用。
燃焼室周りは一重、焼成室周りは二重で使用して、1mちょっと余りました。

改良の余地がある点

家庭用の窯なので小さめに…と思って設計しましたが、何度も焼いているうちに、やっぱりもう少し大きくてもよかったかも…と思うようになりました。特に奥行き。
Maxで燃焼している所を見ると、燃焼室をあっという間に炎が駆け抜けて煙突へ向かいます。
もう少し窯が大きければもっとゆっくり熱を溜め込むことができたんじゃないかと思うのですが、そうなると燃料ももっと必要だったんだろうか…?

それともう一つ。また窯を作ることがあるなら、煙突の入口をもっと低い位置に設置できるような設計にしてみたいです。

良かったこと

自画自賛になりますが、この窯の良い所を挙げるなら…

①着火がスムーズ
②煙があまり出ない(窯や木がちゃんと乾燥していれば)
③断熱

①と②は空気の取り込み口から煙突の先へとスムーズな流れがあるから。
③は上の「反省点」で挙げた焼き床以外の断熱効果。どれだけ周りが熱くなるのかと思っていたけど、しっかり断熱できている所は本当に熱をうまく閉じ込めていると思う。イソウールの効果が大きいと思います。


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